マンションに住んでいてもっとも気になる現象は、コンクリートのひびわれだろう。一ロにひびわれといっても、発生する場所、時期およびひびわれのていどなどによって、放置できるたぐいのものもあれば、早急に手を打つ必要があるひびわれもある。ひびわれが問題になるのは、漏水や鉄筋の腐食を引きおこすなど、建物の耐久性をそこなうためである。放置できるひびわれであるかどうかを判断するためには、発生の原因を特定する必要がある。コンクリート部材にひびわれを生じる原因はかぎりなくあるが、もっとも一般的なものは乾燥収縮によるひびわれである。コンクリートは硬化する過程で収縮をおこす。梁のような形状のコンクリートの収縮量は、長さ方向が最大である。どのていど収縮するかというと、コンクリートの配合、環境湿度、コンクリートの形状寸法、コンクリート表面における被覆物の有無、拘束状態、コンクリートを打込んでからの期間などによって異なるが、まったく拘束されない長さ10メートルの梁状のコンクリートの場合、六ヵ月で六〜八ミリ収縮する。
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