日本縦断不動産ビジネスブログ

片務的契約制度を改めた双務契約

2011.11.18

競争や特命入札によって工事を請負うことになると、発注者と請負者、すなわち建設業者との間で契約が行われる。契約によって、はじめて工事は着手できる。請負契約は、工事内容、請負代金の額、工事着手、完成の時期、工事代金の支払方法などを記載した契約書を交換することによって成立する。この契約は、建設業法で各々の対等な立場で合意し、公正な契約を締結し、信義に従って誠実にこれを履行することを定めている。ここには、業界で問題となっている契約の片務性など全く出てこない。

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近代的な双務契約の原則が貫かれている。しかしこの原則は、一朝一タにできたものではない。明治、大正、昭和の三代にわたる、建設業者の片務的契約制度に対する長い闘いの歴史のなかから生まれてきたものである。明治六年の竹中工務店による陸軍名古屋鎮台訴訟(設計変更、物価騰貴による工事金額の増加による損失の補填を要求した訴訟、大審院まで争ったが結局は敗訴)を基点として、大正から昭和初期にかけての入札保証金、契約保証金の撤廃運動など、数々の片務性是正のための行動が起こった。戦前にはその効果は少なく、発注者、請負者との強弱の立場の差が大きくあり、片務的契約の解消までに至らなかった。




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