「効率鑑定書」による鑑定書の低料金化もまた、既存の不動産鑑定士にとっては大騒動の種だった。従来、鑑定士がお役所に請求する不動産鑑定料金は、鑑定評価額の一定割合であり、鑑定額が高ければ高いほど料金が高くなる料金体系だった。この料金体系は不動産鑑定の難易度にまったく関係ない。私は、この料金体系にどうしても納得いかなかった。特に個人住宅の鑑定では、同じ三〇〇平方メートルでも、田園調布にある住宅と、町田市にある住宅では、土地単価の違いから評価額に五〜一〇倍の差が生じる。対象物件が旧園調布にあろうが町田にあろうが、鑑定に必要な時間やコストはまったく変わらないのに、対象物件の場所によって、鑑定料には二〜三倍の格差が生じる。これでは、依頼主の金融機関には納得が得られない。予算に縛られている彼らにとって、鑑定が終わって不動産鑑定評価額が確定したあとでないと支払い料金がわからない不便さもある。
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