できれば基本設計をはじめる前、遅くとも基本設計の期間中に、総工費のコスト設定をする必要があります。なぜなら、この時期に建物の構造を決定しなければならないからです。もちろんオール鉄骨造もですが、ここでは木造とコンクリート造を比較してみましょう。いうまでもなく、コンクリート造のほうが割高になりますが、ひとくちにコンクリート造といっても、さらに段階があります。具体的には、コンクリート打ち放し仕上げがもっとも高価で、タイル貼り、吹き付けといった順にコストは下がってきます。それでは、もっとも安価な吹き付け仕上げと、高価な木造とではどのくらいの差があるかといえば、これは判断が難しく、一概にいえないのが現状です。というのも、それほど急速に建設コストが下落しつづけているからです。しかし、坪単価の指標を示しておけば、今のところ(二〇〇〇年現在)、コンクリート造が坪八十万円、木造が五十万円くらいが下限とみておいてよいでしょう。もちろん、設計施工のやりくりによって、これ以下に下げることも可能ですが、仕様も標準以下になりかねません。ともかく普通に暮らせる家の仕様という意味での数字と思ってください。
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